家計の中でも高い割合を占めるのが「固定費」ですが、その固定費の中にも毎月支払うものもあれば年払いするものもあります。
この記事では、年払い固定費の支払いを楽にする「袋分け貯金」について紹介していきます。
紹介する「袋分け貯金の手順」を実践すれば、いざ固定費を支払いしようと思った時に「今月の家計は厳しいなあ…」といった事態に陥ることなく、楽に支払いできるようになりますよ!
年払い固定費の特徴
年払い固定費の特徴は、何といっても1度に支払う金額が大きいことですよね。
だからといって分割で支払う方法を選択すると、支払総額を比較した時、1度に支払う方法よりも多く支払わなければいけなくなることも多々あります。
もう一つの特徴は、単年で終わるのではなく、毎年継続して支払っていくものが多いということです。
よく固定費の見直しについての記事を見かけると思いますが、それは、金額が大きく継続して支払うものだからこそ、見直しして削減できればその効果は大きくなるということです。
年払い固定費の支払いに対する備え
1度に支払う金額が大きくて毎年支払わなければいけない「年払い固定費」だからこそ、支払いに対する備えはとても重要と言えます。
私が実践する家計管理は、今の生活の安定だけでなく将来の生活の安定も目指すことが一番の目的にありますが、年払い固定費も考え方は同じです。
来年支払う固定費を今年準備しておくことで、来年の生活の安定にもつながり、そのサイクルが回り出すと、来年、再来年とずっと生活(家計)が安定するようになります。
おそらく多くの人は、支払う時になって、その月の給料では支払えないから貯金を崩して支払わなければと焦り、貯金が減ってしまったことに少しショックを受けているのではないでしょうか。
そうならないためにも、前もって備えておくことはとても大切であり意味のあることだと思います。
袋分け貯金とは
年払い固定費の支払いに備えるための方法が「袋分け貯金」という方法です。
これは、固定費の種類ごとに翌年(又は翌年度)に支払う金額を前年(又は前年度)に貯金していく方法ですが、銀行に預けるのではなく、あくまで現金で貯金していく方法を採用しています。
年払い固定費の貯金専用口座を開設し、毎月貯金ができたかどうかをチェックできる管理表のようなものを作成するのであれば、銀行へ預ける方法でもいいかもしれませんが、様々な手間や継続できる可能性を考えた結果、現金で貯金する方法がおすすめです。
《私が失敗したこと》
年払い固定費を銀行口座で貯金した結果、結局ほかの貯金と混ざってしまい、また、当然のように支出することもあるので、本当に貯金できているのか分からなくなってしまいました…
袋分け貯金の手順3つとコツ2つ
年払い固定費の抽出と所要見込額の把握
まずは、各家庭で発生する(必要となる)年払い固定費を抽出することからスタートです。
年払い固定費と聞くと税金などの公的な支払いをイメージされる方が多いと思いますが、それぞれの家庭の状況によって、前もって備えておきたい費目があれば年払い固定費の対象として追加するようにしましょう。
主な年払い固定費
固定資産税、自動車税、自動車保険、車検代、お年玉、子供のイベント(誕生日やクリスマス)など
次に抽出した年払い固定費にかかる所要見込額を把握していきます。
その際のポイントとして、年払い固定費といっても、前もって金額が分かるものもあれば、おおよそでしか分からないものもありますので、これまでの実績額を参考にするなど、必要と見込まれるおおよその金額で問題ありません。
袋分け貯金する年払い固定費を決める
抽出した年払い固定費の中から、実際に袋分け貯金をしていく対象を決めていくことになりますが、ここが袋分け貯金が成功するかどうかの大切なポイントになります!
なぜなら、袋分け貯金は先取り貯金の一つですので、当然ながら毎月の生活費を減らしてしまうことになります。あまりにも頑張りすぎた結果、家計を圧迫して生活に支障をきたすようなことになってしまうと、貯金を継続できなくなり、それまで貯めてきた袋分け貯金にまで頼らなければいけなくなってしまうこともあり得るからです。
では、実際に私が実践している年払い固定費を5つ紹介したいと思います。
私が決めた年払い固定費
- 固定資産税
- 自動車税
- 自動車保険
- お年玉
- 子供イベント
コツ
今、毎月の給料から年払い固定費を積み立てる余裕がないという人は、賞与の一部で何か一つの固定費だけでも貯金をはじめてみてください。
いざ支払いする時を迎えた際、相当助けられる部分があると思いますし、金額が大きい固定費だけに、家計をやり繰りしていく上での心の余裕も生まれてくると思いますよ!
貯金用の袋を作成する
最後に、貯金していくための袋を作成するという作業です。
袋は100均のもので十分ですので、無地の封筒かあらかじめ月謝袋のような印字済みの封筒を準備するようにしましょう。
その上で、次の項目については必ず封筒表面に書いておくようにしておきます。
封筒に書くこと
- 何の固定費で、いつ支払うための貯金なのかをはっきり書いておく
- 所要見込額もはっきり書いておく
- 月謝袋をイメージして、月々の欄を設ける
- 各月の欄に、貯金目標額と実際の貯金額を記入できるようにしておく
コツ
その際、通帳記帳をこまめに行うか、管理帳のような記録できるものを作成しておき、封筒で貯金しているのと同じ条件を保つことができるようにしておきましょう。
専用口座でないために、他の収入や支出と混在してしまい、いくら貯金できているのかが分からなくなってしまったり、他の用途で使ってしまうことを防止するためにも、絶対に守ってほしい点ですね!
まとめ
紹介した「袋分け貯金の3つの手順と2つのコツ」を実践すれば、いざ固定費を支払いしようと思ったときに、「今月の家計は厳しいなあ」といった事態に陥ることもなく、楽に支払いできるようになりますよ!
最後に、紹介した内容をおさらいしておきましょう。
袋分け貯金の3つの手順と2つのコツ
- 【手順1】年払い固定費の抽出と所要見込額の把握
- 【手順2】袋分け貯金する年払い固定費を決める
- 【手順3】貯金用の袋(封筒)を作成する
- 【コツ1】賞与を使って一つの固定費からチャレンジする方法
- 【コツ2】銀行口座で貯金する場合の注意点
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